指名願い Q&A

 

 Q1.自治体への指名願いの申請はいつでもできるのですか?

 Q2.国の官公庁の仕事を受けるにはどうすればいいのですか?

 Q3.公共工事に参入しないならば、指名願いをする必要はないのですか?

 Q4.指名願いをすればどのような工事も請け負うことができますか?

  Q5.指名願いをすれば必ず受注できるのでしょうか?
 
 
  Q6. 指名願いの手続きだけ依頼できますか?
 
  Q7. 指名願いのランク付け(格付け)はどのようにされているのでしょうか?
  
 
 
 
 Q1.自治体への指名願いの申請はいつでもできるのですか?


A.いつでもできるわけではありません。

 指名願いのことを、正式には、「指名(一般)競争入札参加資格審査申請」といいますが、各自治体によって受付期間がまったく異なります
 
 
   【 近隣自治体の例 】 
 
 福岡市 ・・・ 3年に1回 (R4年1月17日(月)~2月18日(金)        
         
 大野城市・・・2年に1回 (R5年6月1日(木)~6月30日(金)   
     
 春日市 ・・・ 2年に1回 (R5年12月1日(金)~R6年1月19日(金)                           
 太宰府市・・・2年に1回 (R5年12月11日(月)~R6年1月31日(水)  
 
筑紫野市・・・2年に1回 (R5年11月13日(月)~12月15日(金) 
    
 那珂川市・・・2年に1回 (R5年9月1日(金)~9月30日(土) 
 
 
糸島市・・・2年に1回(R5年6月1日(木)~6月30日(金)            
 
宗像市・・・2年に1回(R5年6月1日(水)~6月30日(木)    
 
福津市・・・2年に1回(R4年7月1日(金)~7月29日(金)        
 
鳥栖市・・・R6年1月9日(火)~1月31日(水)追加受付    
 
 御船町・・・R6年2月1日(木)~2月29日(木)追加受付  
 
 
 福岡県・・・経営事項審査時に同時申請  経審通知後の電子申請に変更(R6年4月~)
 
 *附帯業者(測量、設計、コンサル等)は毎年受付あり(R4年1月20日(木)~2月10日(木)   
 *物品・サービス関係は2年に1回(R3年7月1日~7月15日 追加受付(R3年10月1日~10月7日)
 
  
  国など・・・インターネット受付開始(R4年11月1日(火)~R5年1月13日) 
                                                                
                                                        
 
赤字の自治体は、電子申請(インターネット申請)です。
  電子申請の手続きは、書類申請よりも面倒なことが多いです。
 
*2~3年に1回の自治体は、途中で追加申請できるところもあります。
 
*その他、JA各支部や全農連、九州電力など公表されていませんが、指名願を受付けているところもあります。

 新しい情報が入りしだい、随時掲載していきたいと思います。

 
 
 Q2.国の官公庁の仕事を受けるにはどうすればいいのですか?


 A.建設業許可や経営事項審査とは別個に手続きをする必要があります。

 【建設工事】
 定期申請をする場合は、受付期間が決まっています(平成25年11月1日より電子申請の受付が行われています)。まずは、パスワードを取得し、その後、別個に申請するようになっています。
 定期受付は一元受付となっており、20種類以上の国家機関(国土交通省、法務省、文部科学省、財務省、厚生労働省、防衛省、裁判所、UR、高速道路など)に1回で申請できる仕組みとなっています。
 
*前回は、令和2年11月2日~令和3年1月15日が定期受付期間となっていました。
 次回は、2年後の予定です。
 
 【役務提供(剪定、伐採、清掃、建物管理保守等)・委託など】
 定期審査申請をする場合は、「全省庁統一資格」を取得することにより、全省庁に共通して有効な統一資格になります。よって、各府省ごとに申請する必要はありません。
 ただし、この定期審査申請は3年に1回しか行われません。
 
*前回は平成31年2月1日から定期受付が行われました。
 次回は、令和4年1月11日(火)~1月31日(月)の予定となっています。
 

 これに対して、随時審査申請はいつでも申請することができます。ただし、各省庁ごとに申請する必要がありますので、注意が必要です。

 業務内容によっては、「建設工事」の指名願いだけでなく、「役務の提供」の指名願いもしておかなければ入札に参加させてもらえない場合もありますので、みなさんの会社の業種ごとに事前に確認しておくことが必要です。

 
 
 Q3.公共工事に参入しないならば、指名願いをする必要はないのですか?

 
A.随意契約を受ける場合にも、指名願いをしておくことが必要です。
 
 よって、公共工事の指名競争入札に参加しなくても、市町村や都道府県、国などから軽微な工事を随意契約で受ける可能性がある場合には指名願いをしておくことをお薦めします。
 
 
どのようにしたら「随意契約」を受けられますか? というご相談を受けることがあります。
 
 これは、「随意」という名のとおり、各自治体によってまちまちなのが現状です。一般論としては、市町村の工事を請け負った等の実績があり、信用のある業者に声がかかっているようです(公開していませんので、信憑性は定かではありませんが・・・)。
 
 指名願いの受付窓口に名刺入れがあるところは、そこに名刺を持参したり、パンフレットを持って自分の会社の技術力・信用をアピールしたりと受付の担当者に知ってもらうことから始める会社もあるようです(契約を受けられる保証はありませんが・・・)。又、自治体によっては防災協定に加入している企業と優先的に契約しているところもあるようです。
 役所サイドとしては、工事を頼んだが途中で仕事を投げ出されたり、倒産されたりすることが一番困るので、ある程度地元で実績があったり、信用できる会社にお願いすることになるのは当然かもしれません・・・。
 
 
* 随意契約とは別に、自治体によっては「小規模契約」登録制度を採用しているところもあります。
 
 「小規模契約」とは金額30万円~150万円くらいの比較的小規模の契約については、建設業許可や経営事項審査とは関係なく、地元の業者に発注する制度です。
 
 
 Q4.指名願いをすればどのような工事も請け負うことができますか?


A.必ず請け負えるわけではありません。

 各自治体により、工事金額によって、入札にかける工事が異なります。また、工事の規模によっては、「Aランク以上」の業者様のみ入札可能というケースもあります。小規模の工事は、随意契約により実績のある業者様に依頼することもあります。

 
 
   *金額等の細かい点が気になる方は、Q7 をご参照ください。
 
 
 
   Q5.指名願いをすれば必ず受注できるのでしょうか?
 
 
  A.必ず受注できるわけではありません。
 
  顧問先の会社で新しく受注した事例や噂によれば、「地元自治体の企業優先」という印象を受けます。
 
  たとえば、福岡市では、地元の第1希望業種の会社にのみ指名をしているとのことです(管財課担当者談。
福岡市は指名願い登録業者が非常に多いため)。
 
 
 * 土木一式工事、建築一式工事、管工事、とび・土工・コンクリート工事、電気工事、防水工事、舗装工事、造園工事、解体工事等の業種は公共工事の発注が多いですので、これらに該当する会社は指名願いを申請する価値はあると考えています。
    又、建築設計、構造設計、設備設計などの委託業務も自治体によっては発注が多いですので、ご検討の価値はあると考えています。
 
*従たる営業所を設置することにより、本店だけでなく、営業所でも指名入札の声がかかる可能性が高まります(従たる営業所も地元自治体に税金を納めることになりますので、指名願いでは本店扱いされるため)。
 
 
   Q6.指名願いの手続きだけ依頼できますか?
 
  A.  大丈夫です。
 
  指名願いの手続き自体はそれほど難しくありませんが、注意すべき点は指名願いの出し忘れです。
  福岡県内の各自治体はバラバラの時期に受付を行っていますので(上記Q1に記載)、ウッカリ忘れがちです。そして、定期的な時期に出し忘れると「2年後に来てください」と言われかねません。
 
 当事務所は、上記Q1の各自治体の指名願いの受付時期前に、ご依頼を受けている会社にお知らせ(電話、手紙、ハガキなど)していますので、ご安心ください。
 
 
 
 

  Q7. 指名願いのランク付け(格付け)はどのようにされているのでしょうか?

 
 
 
    A. 福岡県の場合、工事発注の要件となる格付け(ランク付け)決定の数値は、
        総合評価値(P点)+主観点で行われているようです。
 
   * 但し、建築一式工事、土木一式工事、電気・菅工事及びその他の専門工事によって、ランク付け(格付け)の評価が異なっていますので、ご注意ください。
 
  *各自治体によって、格付け(ランク付け)は異なるようです。あくまでもご参考にお願い致します。
 
 
       【建築一式工事】
  等級
   P点
       請負工事標準額
  Aa
  850点以上
  15,000万円以上
  A
  760~850点
    9,000万円~15,000万円
  B
  700~760点
    4,500万円~9,000万円
  C
  630~700点
    1,200万円~4,500万円
  D
  630点未満
    1,200万円未満
 
 
 
     【土木一式工事】
   等級
   P点
      請負工事標準額
   A
   960点以上
   5,000万円以上
   B
   770~960点
   2,000万円~5,000万円
   C
   650~770点
      500万円~2,000万円
   D
   650点未満
      500万円未満
  
 
 
     【電気工事&管工事】
   等級
   P点
       請負工事標準額
  A
   760点以上
   3,000万円以上
  B
   680~760点
   1,000万円~3,000万円
  C
   600~680点
      400万円~1,000万円
  D
   600点未満
      400万円未満
 
 
 
 
     【その他専門工事】
   等級
   P点
       請負工事標準額
  A
  760点以上
   1,200万円以上
  B
  680~760点
     600万円~1,200万円
  C
  600~680点
     200万円~600万円
  D
  600点未満
     200万円未満