経審評点(P点)アップの方法 |
【総合評定値算出方法】
総合評定値(P)
=0.25× X1+0.15× X2+0.2× Y+0.25× Z+0.15× W
P点アップの方法について、気になる点やご相談がありましたら、お気軽に弊事務所までお電話ください(お電話だけでは責任を持てない部分や事情がハッキリしないことがありますが、その点は、あらかじめご了承ください)。
P点は、各自治体の入札等において重要な目安になるものです。就業規則、社会保険・健康保険の加入状況、建退共・中退共、監理技術者講習の受講、工事経歴書の書き方等で知らないと点数を低く付けられるものもあります。ご注意ください。
1.完成工事高(X1) |
以前よりも完成工事高のウエイトは下がりましたが、完成工事高が多いほど評点に影響します。評点アップのもっとも近道とも言えます。 |
「完成工事高」の評点アップ対策 |
①利益率に重点を置いた優良な工事を多く受注する。 ②未完成な請負工事であっても、工事の出来高に応じて完成工事高を計上できる「工事進行基準」を採用することで、完成工事高を増加させる。 |
2.自己資本額及び平均利益額(X2) |
自己資本額と平均利益額の絶対額によって評点が決まります。完成工事高が分母にくるため、それに対する分子の自己資本額・職員数が多くなればアップにつながります。 |
「自己資本額及び平均利益額」の評点アップ対策 |
①利益計上をして繰延利益を増加させることで、自己資本を充実させる。 ②資本金の増加(増資)を検討する。 ③設備投資を増やす。 |
3.技術職員数及び元請完成工事高(Z) |
資格保持者の職員数を増やすことと元請工事の受注を増やすことが評点アップにつながります。 |
「技術職員数及び元請完成工事高」の評点アップ対策 |
①職員に上級資格(一級土木施工管理技士、二級建築施工管理技士、第一種電気工事士、電気通信主任技術者、甲種消防設備士など)を取得させる。技術者を積極的に採用する。10年以上の実務経験者を採用する。 ②監理技術者講習・基幹技術者講習を役員、職員や技術者に受講させる。 ③元請工事の受注を増やし、下請に対する割合を増やす。 |
4.その他の審査項目(W) |
①雇用保険、社会保険、厚生年金保険の未加入がないようにする(未加入の場合、減点されます)。 ②建設業退職共済、中小企業退職共済、退職一時金、企業年金制度(就業規則などをうまく活用する)に加入する。 ③法定外労働災害補償制度(民間保険会社なども含む)に加入する。 ④建設業経理事務士(2級以上)の有資格者を採用する。 ⑤福岡県の場合、地域貢献活動評価項目(22項目、100点分あり)に加入する (平成25年4月より開始) ⑥35歳未満の技術職員数が技術職員名簿全体の15%以上の場合、新たに採用された35歳未満の技術職員数が技術職員名簿全体の1%以上の場合、各1点ずつ加点。 (平成27年4月より開始) |
5.経営状況評点(Y) |
経営状況評点は、「負債抵抗力」「収益性・効率性」「財務健全」「絶対的力量」について、それぞれ合計8指標から算出されます。実際は、財務内容の改善が主な内容となりますので長期的なスパンで検討していく必要があります。 |
「経営状況評点」の評点アップ対策 |
①支払利息、流動・固定負債を軽減させる。 ②受取手形割引料を軽減させる。 ③売上原価の割合を下げる。 ④販売費及び一般管理費や営業外費用を軽減させる。 ⑤自己資本を増やす。 ⑥利益剰余金を増加させる。 |